【最新版】オール電化って本当に必要?エコキュート設置のメリットとデメリット
オール電化住宅は、東日本大震災後の一時期に減少傾向でしたが、電力小売の自由化と脱炭素やZEH(ゼロ・エネルギー住宅)の普及につれて次第に増えてきています。
掲載元:パナソニック
本記事では、今後も増加が予測されているオール電化住宅に必須のエコキュートの選び方、そしてメリット・デメリットを紹介していきます。
IHクッキングヒーターの導入を機にオール電化を検討している方、あるいはお風呂のリフォームに合わせて給湯器交換を計画されている方は、参考にしてください。
エコキュートとは?
エコキュートとは、ヒートポンプユニットで取り込んだ空気の熱によってお湯を沸かす機能と保温機能付きの貯湯タンクがセットになったものです。
掲載元:パナソニック
ヒートポンプは、エアコンや冷蔵庫にも使われている技術、と言えば理解しやすいかもしれませんね。使ったエネルギー(電気)以上の熱エネルギーを得られる省エネ技術です。
おなじように、ガスを燃焼させずにお湯を沸かすエネファームというのがあります。
これは、ガスに含まれている水素と空気中の酸素を化学反応させて電気をつくり、その際に発生する熱でお湯を沸かすものです。電気を作る機能とお湯を沸かす機能の両方がそなわったものです。
何となく似ているようですが、全く異なるものですから注意してくださいね。
エコキュートの選び方
エコキュートには、電気料金の安い深夜にお湯を沸かしてタンクに貯めておけるメリットがあります。ですが、日中に使い切ってしまうと、割高な昼間の電気料金で沸かさなければならない点もあるのです。
ですから、家族数や日常の使用量に合わせたタンク容量を選ぶ必要があり、4人家族の場合、標準的には350〜450リッターのタンク容量が必要になります。
掲載元:HITACHI
では、タンク容量以外の選択基準についても紹介しましょう。
機能で選ぶ
エコキュートには、フルオートタイプ、オートタイプ、給湯タイプの3種類があります。
- 自動湯はり:自動で設定した温度でお湯をはり、設定した湯量になるとストップする機能
- 自動保温:お湯が冷めたら自動で追い焚きし保温する機能
- 自動足し湯:お湯が減ったら自動で足し湯する機能
メーカーによって、各タイプの機能が異なることもありますが、標準的には表のようになります。
おすすめは、コストパフォーマンスが高いオートタイプで、一般的な使用には十分な機能です。
エコキュート設置のメリットとデメリット
すでに、エコキュートのメリット・デメリットの一部を紹介していますが、詳細にチェックしてみましょう。
メリット
- ランニングコストが安い:使ったエネルギー(電気)以上の熱エネルギーを得られるため光熱費の削減ができ、太陽光発電と組合せると更に電気代を抑えることができます。
- 環境に優しい:ガスなどの燃焼をともなわないため、CO2を発生させない。
- 非常用水に利用できる:災害時などで断水した時にも活躍します。
デメリット
- お湯切れの心配がある:シャワーの利用回数が多い場合は余裕をもった容量が必要。
- ヒートポンプの稼働音が気になる:設置場所が隣地建物に近接している時は注意。
- 設置スペースが必要:ヒートポンプユニットとタンクで、約一畳分の広さが必要。
- 初期費用が高い:価格的には、エコキュート>エネファーム>ガス給湯器となります。
- 冬が苦手:空気の熱を利用するため、冬は効率が下がる。
- シャワーの水圧が低い:エコキュートでは貯湯タンクが壊れないよう減圧弁で水圧を下げています。そのため水道直結式のガス給湯器に比べて水圧が低くなる傾向があり、キッチンとお風呂などとの同時使いでは水圧が低くなってしまうことがあります。
以上を見ると、デメリットの方が多くてマイナスイメージを持たれるかもしれませんね。
ですが、メリットやデメリットの数ではなく、それぞれの要素にどれくらいの比重を置くかで、採用の可否を決めるべきです。
なお、稼働時の音や水圧などの問題は、解決している機種もありますので、専業者やカタログ等で確認しておくといいですね。
いずれにしても、オール電化とするならエコキュートは必須ですから、トータルで判断するようにしましょう。
さいごに
いかがでしたか?長い間愛され続けたエコキュートについて詳しく解説させて頂きました。
今後も、オール電化の需要は上がっていくであろうと筆者は予想しております。
これから様々な製品が急速に進化していくので、我々も置いて行かれないよう情報収集に努めてまいります。
ではまた次の記事でお会いしましょう。
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